繰り返す嘔吐と下痢。急性胃腸炎にかかってしまうと、ご飯を食べるのもおっくうですよね。
でも、何かお腹にいれないといけないような気もするし……どんなものなら食べられるのでしょうか。
胃腸に負担をかけないものが一番なのですが、意外なものがNGだったり。
急性胃腸炎のときに気をつけるべき食事について、お医者さんから教えてもらったのでまとめておきます。
急性胃腸炎の治療方法は水分補給と食事
急性胃腸炎のときには、特効薬というのはありません。
胃薬や整腸剤を出してもらうくらいです。
細菌性の胃腸炎だったり、熱や咳などほかの症状があったりすると、抗生剤が出ることもあります。
基本的には吐き気や腹痛があるときには、食事をとらず、こまめに水分補給をするようにします。
食べられそうなら食事をしてもいいのですが、避けた方がいい食べ物もあります。
最初はおかゆやうどんからスタートして、だんだんと硬めのものを食べます。離乳食と同じ感じですね。
よく言われるのは、便の状態と同じやわらかさのものを食べること。水便なら水分、軟便ならやわらかい食べ物です。
飲むといいもの・悪いもの
- ポカリスウェット
- お湯
- OS-1
- アクアライト
普通のお水よりは塩分や糖分の調整をしてあるスポーツ飲料がいいです。
乳幼児の場合も同様で、子ども用のアクアライトを飲ませてあげるようにしましょう。
- 炭酸飲料
- オレンジ果汁
- ココア
- コーヒー
- 紅茶
- 緑茶
気持ち悪いと炭酸飲料でスカッとしたい気分になりますが、刺激になります。
柑橘系のものは吐き気をもよおすことがあるそうなので、やめましょう。
カフェインは胃液の分泌をうながすので、胃がやられているときには飲めません。
カフェインレスならいいかもしれませんが、嘔吐下痢のときにあえてコーヒー飲みたいかって言われると微妙なところではないでしょうか。
食べるといいもの・悪いもの
食品は同じ芋類であっても、じゃがいもはよくてさつまいもは駄目など、けっこう複雑な指示を受けました。
おすすめできる食品 | 避けた方がいい食品 | |
穀類 | うどん、おかゆ、白パン | すし、中華めん、玄米 |
芋類 | じゃが芋、長芋、里芋 | さつまいも、こんにゃく |
豆腐 | 豆腐、高野豆腐、みそ、きな粉、煮て裏ごしした豆類 | 大豆、小豆、油揚げ、がんもどき |
野菜類 | 煮てやわらかくした野菜 | 繊維の多い野菜 |
果実類 | リンゴ、バナナ、桃 | 柑橘類、梨、イチジク、いちご、パイナップル、スイカ |
魚介類 | 脂肪の少ない魚 | 脂肪の多い魚 |
卵類 | スクランブルエッグ、卵とじ | 生卵、固ゆでたまご |
肉類 | 脂肪の少ない肉 | 脂肪の多い肉、肉加工品 |
油脂類 | バター、マーガリン | ラード、天ぷら、フライ |
菓子類 | プリン、ボール、ウエハース、ゼリー | ケーキ類、せんべい、ナッツ類 |
その他 | 海藻類、漬物、塩から |
うっかりすると間違って食べてしまいそうものも並んでいますね。
私はうっかりさつまいもを食べましたし、油揚げもうどんに入れてしまいました。
あと表にはないのですが、食べてはいけないのが乳製品。
消化が悪いうえに、吐き気をもよおす可能性があるんだとか。
授乳中の場合、母乳はそのまま飲ませてOK。ミルクの場合は20~30%薄めて与えるように指示されました。
嘔吐下痢のときのおすすめメニュー
かぼちゃがゆと豆腐の味噌汁です。
急性胃腸炎で食事ができないと気になるのは栄養ですよね。
かぼちゃで緑黄色野菜、豆腐でたんぱく質を摂ることができますよ。
食事以外の注意点
- 食器は別にする
- こまめに手洗い
- 嘔吐下痢の処理後はハイターなどで拭き掃除
普段は大皿から取りわけて食事をしている家庭も多いと思いますが、家族に急性胃腸炎の人がいるときはやめましょう。鍋もアウトです。
こまめに手洗いをして、体内にウィルスが入るのを防ぎましょう。
嘔吐下痢の処理は塩素系漂白剤を使います。アルコールや酸素系漂白剤ではウィルスを死滅させることができないんです。
とはいえ、うちもそうなんですが、赤ちゃんがいるとできる限り安全安心なものをと思って、塩素系漂白剤って持っていなかったりするんですよね。
その場合は、ミルトンなどの哺乳瓶消毒用洗剤を使ってみましょう。
母乳育児で哺乳瓶消毒液も持っていないし、ハイターもないって場合は、どちらか一つくらいはこういう時のために持っておいた方がいいかもしれません。
ミルトンは非常持ち出し袋に入れておくと、防災時の消毒にも役立ちます。
脱水症状に気をつけて、食べられるものを少しずつ
嘔吐下痢が続いていて、食欲がないようであれば無理して食べる必要はありません。
症状が落ち着くまでは水分補給だけをして、安静にして過ごしましょう。
消化だけでもエネルギーを使うので、食べないほうが回復が早くていいという医師もいます。
お腹が空いてきて、何か食べたいなぁ……と感じるくらいになったら、回復してきている証拠。
食べられそうなものを少しずつ食べるようにしていきましょう。