「なんでママの言うことが聞けないのよ!!」「何度言ったらわかるのよ!!」
子どもって理不尽なことを何度もくり返します。心のせまい私は子どものすることなすことにイライラが爆発してしまって、ヒステリックに怒鳴り散らしてしまうことがありました。
「叱らない子育て」なんて私にできるわけがない。でも、子どもに怒鳴ってしまうと、確実に悪影響を与えてしまう。どうしたらいいんだろう。
悩みに悩んで、心理学の勉強をしてみたり、「イライラしない方法」「怒りをしずめる方法」という本を読み漁ってみたりして、書かれていることを実践していくうちに、心がざわつかない毎日を過ごすことができるようになりました。
今日はその中から3つ、一番効果があったと思うものをご紹介します。
【アンガーマネジメント】6秒間耐える

怒りの感情はイラッとしてから6秒間がピーク。だから、そこをぐっと耐えることで、イライラを外に出さずにコントロールすることができます。
6秒間をやり過ごすための方法はいろいろあります。
- 6秒カウントする
- 100から3ずつ引く
- 心のしずめる言葉(「ありがとう」など)をつぶやく
- 吐くことに重点を置いた深呼吸
などなど。
私が実践しているのは、子どもの一点をじっと見つめること。怒られそうになったときの子どもの様子を観察してみるのです。
「今」「ここ」にいる「目の前」の子どもだけを見つめていると、怒られそうだと気づいたときの子どもの様子って意外とおもしろいもの。
びくっと肩をすくめることもあれば、きょときょとと視線をあちらこちらに向けていたり、まったくこちらの怒りに気が付いていなかったり。
子どもの態度によって、こちらも伝え方を変えていく必要があります。だから、子どもの反応を見つめることは大切なことです。
しかも、6秒たって少し冷静になってみると、自分が何に対してイライラしているのか、イライラしている原因の感情はなんなのか、という方向へ思考を変えることができます。
相手の悪い面だけ見ていたのが、自分の内面を見つめる作業に戻るんですね。自分のイライラの裏側にある感情に気がつけば、子どもにも自分の思いを具体的にわかりやすく伝えるようになります。
【アドラー心理学】共感し、建設的な対策を伝える

怒るときって「なんでこんなことしたの!!」って言ってしまいがち。でも、子どもは「なぜ?」に対してうまく答えるための思考力や語彙力をまだ持っていません。衝動に近いかもしれない。子どもには自分の中にあるモヤモヤが何かわかっていないのです。
その時どきで大人が状況や子どもの思いを言語化していってあげるといいんですね。
子どもの反応を観察していると、子どもがなぜ怒られるような行動をしたのかが、なんとなくわかります。だから、大人の方が「なぜ?」の答えを教えてあげるのです。
子どもに伝える方法は3ステップ。
- 子どもの気持ちに共感する(言語化してあげる)
- ママの気持ちを伝える
- 次からの建設的な対策を伝える
「~だと思ったからやったんだよね。でも、ママは○○してほしかったな(△△されると悲しいよ)。だから次から○○してみよう!!」という感じです。
子どもの気持ちに共感する
子どもの気持ちを代弁してあげると、「ママは自分のことをわかってくれている」という喜びや安心にもつながります。この安心感や信頼感が子どもの自己肯定感を育てるんですよ。
ときには「~だと思ったからやったんだよね」と聞くと、子どもが首を振る場面もあります。
そんなときは、「違うんだ。じゃあ□□かな?」と別のことを聞いてみるか、可能であれば「じゃあ、どういうことだったのかな? ママに教えて?」と子どもに話させてみます。思いもよらない葛藤が隠れていることもありますよ。
ママの気持ちを伝える
ママの気持ちを伝えることも忘れずに。子どもはママが素直に気持ちを伝えると共鳴してくれます。
相手を主語にする「Youメッセージ」はどうしても「お前は~だ」と評価や決めつけ、批判の意味合いが込められてしまいます。でも、自分が主語の「Iメッセージ」であれば、「私は~だ」と素直に自分の気持ちを表現できます。
「Youメッセージ」から「Iメッセージへ」。叱る場面以外でも積極的に取り入れていきたい伝え方です。
次からの建設的な対策を伝える
最後には「次どうしたらいいのか」という建設的な対策を伝えます。子どもは大人の話を全て理解できるわけでも、覚えていられるわけでもありません。娘の話を聞いていると、たいてい最後に伝えた言葉だけが頭に残っています。
だから、会話の最後には必ず前向きな発言を入れるようにしています。なんで怒られたのかは忘れてしまっても、次に同じ場面に遭遇したときにどうすればいいのか思い出せるように。
原因を突き詰めるのではなく、目的に向かって建設的な対策を考えていくことが大事なのです。
子どもの目を見て、しゃがんで話すことの徹底
実は一番効果があると思ったのが、子供の目を見てしゃがんで話すこと。
最近、娘と意思の疎通がかなりしやすくなった。意識しているのは2つだけ。
しゃがむ。目を合わせる。
一緒に歩いてるときや寝かしつけのとき以外、娘と話すときは必ずやってる。— 葉桜ふみ (@FumiHazakura)
当たり前のことかもしれないけど、意識的にやってみると、意外と自分は立ったまま、子どもはそっぽ向いたままってときがある。
立ったりしゃがんだりしすぎて、しばらく筋肉痛になるなど。いかに目を合わせる会話をおろそかにしていたか。まさに痛感。— 葉桜ふみ (@FumiHazakura)
怒りって、高いところから低いところへ、強いところから弱いところへ流れるんですって。大人から子どもへは流れやすいってことです。
自分がしゃがむことで、高いところから低いところへの流れを断ち切ることができる気がしました。子どもも見下されているよりもしゃがまれた方が警戒心が解けて、こちらの話を聞き入れやすくなります。
話す前に「しゃがむ」というワンクッションを挟むので、自分の気持ちを落ち着ける意味合いもあります。
子どもと話すときに目を合わせるってのは本当に大切なこと。視線合わせてないと、子どもって興味があっちこっち行くんですよ。目に見えているものが全てで、見えたものが気になって仕方がない。
だから、視線を合わせていないときの子どもは、大人の話なんかまったく聞いていないと思った方がいいです。聞いてほしいときには話している人の目を見せるのが鉄則です。
自分の思いがしっかり伝わっていると実感できるので、私も「こいつ、聞いてないな!!!」とイラつくことがなくなりました。きちんと聞いてくれるので、同じ失敗を繰り返すことも減りましたよ。
「怒りはコントロールできる」は本当!

「怒りはコントロールできる」
アドラー心理学やアンガーマネジメント、NLP(神経言語プログラミング)の本を読んでいると、当たり前のように書いてあるんですが、実際コントロールなんてできるわけないと思っていました。
私の怒りは瞬間湯沸かし器。沸点がめちゃくちゃ低いんです。一度イラッときたら発散するまで止まらない。
そう思っていたのですが……書かれていることをひとつずつ試してみたら、たしかにコントロールはできました。
感情をおさえつけてストレスがたまるのではないかと思ったのですが、そんな感じはまったくしません。むしろおさえつけるような感情が湧き出てこなくなったというか、イラッとくる回数が確実に減っています。
子どもに怒ってばかりの自分が嫌になってしまったら、怒りをコントロールする練習をしてみるといいですよ。
- 6秒間耐える
- 共感し、建設的な対策を伝える
- 子どもの目を見て、しゃがんで話す
まずはこの3つから。あとは、図書館で「イライラしない」「怒らない」「アドラー心理学」「アンガーマネジメント」などで検索すると関連本がヒットするので、気になったものを読んでみるとか。
ママがイライラせずに過ごしていると、子どもの心も落ち着きます。感情の動きがジェットコースターではなく、メリーゴーラウンドになった感じ。夫との会話も心なしか穏やか。
ドタバタな子育てライフ。怒りを上手にコントロールして、なるべく平穏に過ごしましょう!