ある程度、子どもが歩けるようになってくるとエスカレーターに一緒に乗る機会も増えますよね。
エレベーターを待つよりも気軽に乗れるエスカレーターですが、子どもには危険な乗り物です。
ちゃんとタイミングよく乗ることができるのか、指や手が挟まれたりはしないのか、転倒してしまったらどうしよう……など心配事がたくさん。
しかも、子どもと横並びで手をつないで乗っていると、後ろからきた人に迷惑そうにされることもあります
子どもと安全にエスカレーターに乗るためにはどうしたらいいのでしょうか。
エスカレーターは何歳から乗れるのか
エスカレーターはタイミングに合わせて一歩踏み出すことができれば乗ることができます。
自分でタイミングをはかるのはむずかしいですが、大人が「今だよ」と言えば割と小さい子でも平気です。
とはいえ、やはり声とタイミングはずれますし、後ろによろめくこともあるので、手はしっかりとつないでいましょう。
うちの子どもたちは3歳前後で一緒に乗るように。
5歳前後になると自分でタイミングをつかんで乗り降りするようになりました。
そのくらいまで大きくなってくると、抱っこして乗る方がバランスを取るのがむずかしくなってくるので、手をつないで一緒に乗れるように練習もしてみましょう。
エスカレーターに子どもと一緒に乗るときに気をつけること
1.必ず手をつないで乗る
絶対に子どもとは手をつないで乗りましょう。
エスカレーター上では大人でもバランスを崩して倒れそうになることがありますよね。
子どもだったらなおさらです。
転倒や転落しそうになっても、大人と手をつないでいれば防げることもあります。
もし転倒してしまうとステップのギザギザでケガをしたり、ステップに指が吸い込まれたりする危険があります。
手をつないでいる大人はかならず手すりにつかまるようにしてください。
子どもは自分で気をつけることができる年齢までは手すりには触らせない方がいいです。
手すりのベルトの間に指がはさまったり、降りるときに離すタイミングを失ったりすることがあります。
現在のエスカレータ―は指がはさまれない設計になっているそうですが、古いものだったり、万が一ということもあったりします。[/st-cmemo]
2.黄色い線の内側に乗ること
信じられないかもしれませんが、ステップには意外と簡単に吸い込まれます。
最近は安全対策もしっかりされているので大丈夫と想いがちですが、それでも何があるかわかりません。
- 靴紐
- 長靴
- サンダル
はとくに巻き込まれやすいので気をつけましょう。
3.ステップとステップの境界線に気をつける
乗り降りするときにはステップとステップの境界線に気をつけましょう。
子どもはタイミングがあわずに境界線上に乗ってしまうことがあります。
その場合は、手をつないでいればすぐに引き上げましょう。
まだタイミングがつかめないうちは抱っこして乗せてあげてもいいですね。
4.ズボンやスカートの裾、紐、靴紐やマフラーに気をつける
- ズボンのすそ
- スカートのすそ
- ズボンの調節紐
- マフラー
- ほどけた靴紐
吸い込まれてしまうことがあるので子どもはもちろん、ママも気をつけてください。
意外と子どもで多いのが、ズボンの調節紐です。
調節したら結んでおくなどして、外にだらっと出ないようにしましょう。
エスカレーターだけでなく、歩くときにも踏んでしまったら危険です。
サンダルも挟まれやすいと言われているので、できれば避けた方がいいですね。
いずれの場合も、ステップの中央、端から前後左右にしっかり余裕を持って乗るようにしましょう。
5.しゃがんだり、座ったりしない
子ども、意外とエスカレーターでしゃがみます。
段差があるのでそこで座ろうとすることも。
とっても危険です。
とっさに立ち上がることもできないし、裾が巻き込まれてしまったりすることもあります。
6.エスカレーターに乗ったら歩かない
後述しますが、エスカレーターは歩くのが禁止です。
大人はよく歩いているのを見るのですが、エスカレーターは歩かないようにしましょう。
手すりを持っていたとしても、動いているものの上で歩くのはとっても危険です。
どうしても周りの大人がエスカレーターを歩いているので、逆に「歩かなきゃいけないんじゃないか……」と不安になる子供もいます。
でも、本当は歩かないのがマナー。ママがしっかりと教えてあげましょう。
7.手すりの外に手を出さない
よく言われるのが「身を乗り出さない」なのですが、子どもの場合はまだ身を乗り出すほどは背が高くありません。
でも、手すりの外に手を伸ばすことはできます。
手が壁や柱に当たってけがをしたり、転倒したりすることがあります。
車で窓から手を出してはいけないのと同じですね!
8.ベビーカーやカートで乗らない・乗せない
たまに見かけてぎょっとするのですが、ベビーカーやカートはエスカレーターに乗せてはいけません。
畳んだとしても危険です。
自分や子どもが危険な目に遭うだけでなく、もし転落した場合は後ろの人まで巻き込んで大事故になります。
ベビーカーやカートに乗っている場合は絶対にエレベーターを利用しましょう。
エスカレーターでは子どもと横並びに乗る
子どもとエスカレーターに乗るときの基本は横並びです。
ステップの中央付近に子どもを乗せ、大人は手すりにつかまります。
この時、しっかり前を向いて乗るようにします。横に並んでいると向かい合って乗りたくなりますが、降りるタイミングを見るためにも前を見ているのが必須。
進行方向に対して横を向いているとバランスも崩れやすくなります。
ただ、エスカレーターにはなぜか片側空けという暗黙のルールがありますよね。
急いでいる人は片側を歩きたいわけです。
子どもと一緒に横並びで並んでいると舌打ちしてくる人までいます。
この場合はどうしたらいいのでしょうか。
そもそもエスカレーターは歩行禁止
一般社団法人 日本エレベーター協会のHPには、『エスカレーターの安全基準は、ステップ上に立ち止まって利用することを前提にしています』とあります。
- すり抜けは危険です
- 歩いたり走ったりすると身体のバランスを崩します
- ケガなどで、片方の移動手すりにしか、つかまることのできない方もいます
と、歩くことの危険性や、片側あけのデメリットも書かれているのです。
本来エスカレーターは歩く場所ではないため、片側をあける必要はないんですね。
最近では片側空け禁止のルールを本格的に設ける施設も増えてきました。
無理やり通られるくらいなら避けた方が安全
駅なんかはとくにですが、めちゃくちゃ急いでいる人もいるんですよね。
中には「歩いてはいけない」っていうルールを知ったうえで「んなこと言われても、こっちは急いでるんだよ!!」って、自分の主張を押し通して歩いている人もいます。
なんと平気で子どもを押しのけたり、またいだりして登っていく人もいるんです。
急いでいる人が登ってきたらちょっと子どもを寄せて、通り道を作ったほうがむしろいいんじゃないかと思います。
先ほどの日本エレベーター協会のHPにも書いてあるのですが、「すり抜け」をすると体の一部や荷物が当たって、バランスを崩す可能性があります。
駆け上ってきた人も危ないですし、なにより子どもにぶつかられたら大変ですよね。
自分が一段下がって、子どもを前に抱くようにした方が安全です。
人が通れるように中央より端に避けつつ、子どもが壁に手や足が触れないような距離を保ちます。
通り過ぎたら再度、子どもを中央付近に戻して横並びになりましょう。
ルールに従いつつ子どもを守ることが最優先
本当はエスカレーターを歩いたり走ったりする人がいなくなることが一番の解決策。
が、まだまだエスカレーターを駆け上がる人が多いのは事実。
そういう人たちに「ルールなんですよ!」って注意するとあまりいいことはありません。
嫌な思いをするどころか、逆切れされて危ない目にあう可能性もあります。
子どもと安全に過ごすことを最優先に考えましょう。
エスカレーター付近で子どもを遊ばせない
エスカレーターのルールをママが守るようにすると、子どももだんだんと守るようになってきます。
大事なのはエスカレーターは便利だけれど、危険な乗り物でもあると認識させること。
そのためにはエスカレーターを遊び道具にしないことも大切です。
子どもは動いているものが大好きです。
エスカレーターの動いているベルトなんて触りたくて仕方ないんですよね。
「エスカレーターは遊ぶものではない」とうるさいくらいに教え込んでおいた方がいいです。
エスカレーター付近で目を離すことはないと思うのですが、エスカレーターから離れたところにいたとしても、ちょっと目を離したすきにいなくなってエスカレーターで遊んでいたということもあります。
エスカレーターで遊んではいけないのだと普段から教え込んでおくことが大切ですね
なるべくエレベーターや階段を使うようにしよう
うちの子どもは5歳と3歳になりましたが、いまだに私はエスカレーターに乗せるのが怖いです。
もし転んでしまったら、巻き込まれてしまったら。
とくに混雑していたり、後ろからかけあがってくる人が多かったりする場所では、エスカレーターの利用にはいつも以上に気を使いますよね。
なるべくエレベーターや階段を使って危険を回避するのも、子どもを守るためには必要なことかなと思っています。
小さいうちから正しい乗り方、迷惑にならないためのルールを教え込むのはもちろん大事です。
でも、まずは子どもが安全に乗れるタイミングを待ってからでも遅くはありません。
乗るときにはルールを守って、くれぐれも気をつけてくださいね。