2歳半の娘が最近かなり気に入っている絵本があります。
その名も『ねんねこさっしゃれ』。
『ねんねこさっしゃれ』ひぐち みちこ著
ねこ、いぬ、さるなど9種類の動物の親子が出て来て、「ねんねこさっしゃれ」と言って寝かしつけている絵本です。
絵は張り絵になっていて、ほのぼのとしたなんともかわいらしい感じ。
「ねこ にゃん にゃん」「いぬ わん わん」などリズムがいいのも心地いい。こういう簡単な言葉の繰り返しは1~2歳児が大好きなんですよね。「次はどんな動物かな~?」なんて聞きながらめくるとワクワク感が増します。
うちは最近この本を知って読んでいるのですが、0~1歳児でも十分楽しめると思います。動物の名前を教えたいという場合にもいいかも。
そして何より、耳に残るのが「ねんねこさっしゃれ」という言葉。
『ねんねこさっしゃれ』の歌もある
どうやらもともと子守唄のようです。だから頭に残るんですかね。
同じこぐま社の絵本『11ぴきのねこ』という絵本の中にも出てくるそうで、そちらは中国地方の子守唄がもとではないかと出版社のHPに載っていました。
「ねんねこさっしゃりませ」と歌の方は丁寧語になっています。
- ねんねこ しゃっしゃりませ
寝た子の かわいさ
起きて 泣く子の
ねんころろ つらにくさ
ねんころろん ねんころろん- ねんねこ しゃっしゃりませ
きょうは 二十五日さ
あすは この子の
ねんころろ 宮詣り
ねんころろん ねんころろん- 宮へ 詣った時
なんと言うて 拝むさ
一生 この子の
ねんころろん まめなように
ねんころろん ねんころろん
you tubeでいろいろと動画もありました。おばあちゃんが歌ってくれるバージョンが一番なんかしっくりきたので、ぺたり。
『ねんねこさっしゃれ』は方言なの?
「ねんねこさっしゃれ」っていうのは、「ねんねしなさい」って意味だというのはわかるのですが、どこかの方言なんでしょうか?
「ねんねこ」の部分は『ゆりかごのうた』にも
ゆりかごのうたをカナリヤがうたうよ ねんねこ ねんねこ ねんねこよ
とあるので、普通の言葉ですよね。
goo国語辞書によると「眠ることをいう幼児語」だそうです。
同じくgoo国語辞書を調べてみたら「さっしゃる」もありました!
[助動][さっしゃら(さっしゃろ)|さっしゃり(さっしゃい)|さっしゃる|さっしゃる|さっしゃれ|さっしゃれ(さっしゃい)]《尊敬の助動詞「さしゃる」の音変化》上一段・上二段・下一段・下二段・カ変動詞の未然形に付く。尊敬の意を表す。…なさる。
中国地方の方言なわけではなく、古語なんですね。
一冊の絵本からいろいろと考えることもある
絵本はページ数も、一ページの文字数もかなり少ないですよね。
でも、気になることを調べようとすればいろいろと調べられるし、知識の幅が広がります。その地域ならではの絵本というのもあって、歴史や文化を知ることもできます。
ちょっと怖い話ですが、『しっぺいたろう』は静岡県磐田市のゆるキャラ「しっぺい」のモデルになったお話。
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しっぺいオフィシャルサイト http://shippei.jp/ より
かわいいですね、しっぺい、かわいい……。
こんな風に、絵本が地域のゆるキャラと結びつくこともあるんですね。
ひとつの絵本からでも、いろいろな知識を子どもと身につけていけたらいいですね。