新生児マス・スクリーニング検査 (先天性代謝異常等検査)、生後すぐに受けましたよね。
まわりに聞いてみても、特に問題はなかったという人ばかり。
結果、新生児マス・スクリーニング検査でわかるものとは違う病気が見つかりました。
再検査になったときには本当にうろたえてしまったのですが、別の病気を知ることができてよかったと思っています。
新生児マス・スクリーニング検査で再検査になって不安を感じているママに少しでも情報をと思ってこの記事を書きました。
何かお力になれたらさいわいです。
新生児マス・スクリーニング検査 (先天性代謝異常等検査)とは
新生児マス・スクリーニングの対象疾患
内分泌疾患2疾患と代謝異常症の17疾患の合計19疾患を調べることができます。
代謝異常症はさらに「アミノ酸代謝異常症」「有機酸代謝異常症」「脂肪酸代謝異常症」「糖質代謝異常症」に分かれ、それぞれ細かく病名があります。
[st-cmemo fontawesome=”fa-bullhorn” iconcolor=”#FFEB3B” bgcolor=”#FFFDE7″ color=”#000000″]対象疾患一覧|NPO法人タンデムマス・スクリーニング普及協会[/st-cmemo]
どのくらいの確率で病気が見つかるの?
アミノ酸、有機酸、脂肪酸代謝異常症のうち、それぞれの病気によっても違いがありますが、多くの病気がおよそ数万人~数十万人に1人の割合で診断されています。すべての種類の病気を合わせると検査をうけた赤ちゃんのうち約9000人に1人の割合でなんらかの病気が見つかることになります。
裁判員に選ばれる確率が5,000分の1、四つ葉のクローバーを見つける確率が10,000分の1です。
高いと感じるか低いと感じるかは人それぞれだと思います。
新生児マス・スクリーニングの検査方法
赤ちゃんのかかとから少量の血液をとり、特殊なろ紙にしみ込ませます。
そのろ紙が検査機関へ送られ、検査されます。
検査料は無料ですが、採血料や郵送料がかかる場合があります。
病院によって料金が変わってくるので、受ける時の説明をきちんと聞いておきましょう。
新生児マス・スクリーニングで再検査、精密検査になったら
新生児マス・スクリーニングの結果は
- 異常なし
- 再検査
- 要精密
の3種類。
検査で「異常あり」の診断がひとつでもつくと、再検査に来るように言われます。
再検査は初回の検査で確実に正常と判断できない場合に行われます。
採血時の哺乳状況によって検査結果が変わることもあるため、実はけっこうあることだそうです。
再検査になる確率は1~2%。100人いたら1人はひっかかるくらい。
意外と多いですよね。
しかも再検査だからといって必ず異常があるというわけではありません。
生後数日では代謝の発達も未熟なため、だんだんと数値が変わっていくこともあります。
未熟児(出生体重2,000g以下)の場合も念のためもう一度検査を受けるように勧められることがあります。
再検査の結果、疾病の疑いが強くなると専門の機関で精密検査が行われます。
最初の検査がかなりの異常値であれば、再検査ではなく即精密検査になることもあります。
検査を受けた病院で説明があるので従ってください。
別の病気が見つかる場合もある
うちのむすめは名古屋市の大学病院で精密検査を受けるように言われました。
今度はろ紙に含ませる程度の少量の血液ではなく、手からきちんと血液が取られました。
精密検査の結果は異常なし。
新生児マス・スクリーニング検査の対象疾患はありませんでした。
でも、別の病気が見つかってしまったんです。
その病気は新生児マス・クリーニング検査で異常があった数値は下がっていくものの、別の数値が異常値を示し続けます。
いまのところ特に治療は必要なく、数値が下がるのを待っている要観察状態です。
定期的に血液検査やエコー検査を続け、だんだんと数値は下がり、先月の検査では初めて正常値になりました。
日常生活に影響はなく、発達・発育に異常はありません。
[st-cmemo fontawesome=”fa-exclamation-circle” iconcolor=”#ef5350″ bgcolor=”#ffebee” color=”#000000″ iconsize=”100″]年中になった現在、多動気味で療育教室に通っていますが、見つかった病気とは無関係です。[/st-cmemo]
でも、もし数値が下がらなければ手術が必要になる病気です。
そんな病気が隠れている可能性もあるのです。
親が落ち着いて再検査を受けることが大切
再検査と言われるとパニックになりますよね。
私は病院からの電話を受けてボロボロと泣きだし、ひたすらオロオロするだけの状態に。
親が「大丈夫」「心配ない」と励ましてくれました。
病院の先生は「異常値=異常児ではない」と言ってくれました。
おかげでなんとか落ち着いて話を聞くことができました。
- どういう病気の可能性があるのか
- 今すぐ何をしなければいけないのか
- 今後、生活するうえで気をつけることはあるのか
現状をしっかりと受け止め記録しておくことができました。
むすめの病気はすぐに治療が必要な病気ではありません。
でもきっと、新生児マス・スクリーニング検査がなければ見逃していた病気です。
このままいけば治療や手術をすることなく治るかもしれない病気です。
それでも、新生児マス・スクリーニング検査で発見してもらってよかったと思っています。
検査にひっかからなかったら、病気のことなんて知らずに過ごせたかもしれない。
再検査を告げられたあの日、涙を流さなくて済んだのかもしれない。
それでも、早く見つかってよかった。
新生児マス・スクリーニング検査で発見できる病気は、早期に発見・治療をすれば、病気の発症や重症化を予防することができます。
予防できるからこそ、早い段階で検査をするのです。発見できるに越したことはありません。
再検査になってしまっても、要精密検査になってしまっても、もし疾病が見つかってしまったとしても、落ち着いて。
信頼できる情報、信頼できる先生を見つけ、いい方向にきっと進んで行けますよ。