「そろそろ生後5ヶ月になるけど、離乳食ってどうしたらいいんだろう」
市で行われた離乳食講座に参加して、なんとなく知識は身についても、実際に進めるとなると不安になりませんか? 何をどのくらいあげたらいいのか、食べてくれなかったらどうすればいいのか、心配になってしまいます。
離乳食初期の進め方と食べないときの対処法をまとめました。
離乳食初期(ゴックン期:5~6ヶ月)の進め方
初めての離乳食は1日1回からスタート。
午前中の授乳タイムを一回、離乳食に置き換えてみます。アレルギーや下痢など何か具合が悪くなったとき、病院に連れていきやすいからです。午後は休診だったり、15時過ぎまで診察が始まらなかったりするので確認しておきましょう。
離乳食のあとはいつもどおり授乳を。欲しがるだけ飲ませてあげます。栄養の割合は母乳・ミルク80%~90%、離乳食10%~20%。まだまだ母乳やミルクが中心なので、離乳食をあまり食べてくれなくてもさほど心配ありません。
タイムスケジュールの目安はこんな感じ。
私もこうしてました。二人目の場合は、上の子の朝食時間に合わせるなどしてもいいかも。多少、昼寝の時間によって前後することもあります。
一ヶ月くらい経ったら2回食に。14時か18時の授乳タイムを離乳食にします。18時にする場合は病院が閉まっている時間になるので、新しい食材は朝、慣れている食材を夕方に食べさせます。
離乳食初期の食材、量、大きさや固さ
おっぱいやミルクを飲んでいた赤ちゃんが初めて口にする食べ物。拒否反応が出てしまう赤ちゃんも多いです。そんな離乳食初期は、おっぱいやミルク以外のものが口に入ることに慣れさせるのが目標です。
最初は10倍がゆを裏ごししたものからスタート。小さじ1から徐々に量を増やしていきます。おかゆに慣れてきたらにんじんやかぼちゃなどの野菜を少しずつ食べさせていきます。
離乳食に慣れてきたら豆腐や魚などのタンパク質も徐々に加えていきます。離乳食開始からどれくらい経っていたとしても、初めて食べさせる食材は小さじ1ずつにしてアレルギーがないか確認しましょう。
最初はポタージュスープくらいのなめらかさ。段々とヨーグルトくらいのかたさとなめらかさを目指していきます。味付けはとくにしなくて大丈夫。むしろ、素材そのものの味を知ってもらいましょう。
食べさせてもいいものリストはクックパッドが見やすかったです。
→ cookpad ベビーカレンダー『離乳食初期(5〜6カ月ごろ)の食べていいものダメなもの』
離乳食初期のスケジュール
私はこんなスケジュールで離乳食を進めました。
1週目:10倍粥を小さじ1から徐々に増やす。
2週目:野菜を小さじ1ずつあげる。
3週目:タンパク質にトライしてみる。
4週目:おかゆと野菜やしらす干しを混ぜてみる。
白身魚はたらを使う人が多いですが、稀にアレルギーが出ると聞いたので私は鯛を使いました。食パンやうどんなども小麦アレルギーが心配だったので、一ヶ月目にはあげていません。本当に食べることに慣れることだけを考えて、同じものを繰り返してみました。
二ヶ月目にはじゃがいも、さつまいも、ブロッコリー、大根、トマト、小松菜、とうもろこしなど、いろいろな食材にトライ。食パンやうどんもあげ始め、ベビーフードも使ってみました。
離乳食のあげ方
- 舌唇にスプーンを当てる
- 口が自然に開くのを待つ
- 上唇で離乳食を取り込むのを待つ
- スプーンを水平に引き抜く
離乳食初期の赤ちゃんの舌は前後にしか動きません。唇で離乳食を挟み込んで取り込んだら、舌で喉の奥まで運んで飲み込みます。
大事なのは「待つ」こと。
食べさせることに夢中になると、スプーンをぐいぐい口の奥に押し込んでしまったり、次から次へと口に運んでしまったりします。食べてくれなくて焦ってしまうことも。赤ちゃんのペースに合わせて、ゆっくり待ってあげましょう。
ママが食べさせることに一生懸命で顔がこわばっていると安心できません。笑顔で「おかゆだよー、おいしいねー」と声をかけてあげるなど、楽しい雰囲気を作ってあげるといいですよ。
離乳食を食べてくれない原因と対策
離乳食を食べてくれない原因は赤ちゃんによってさまざま。主な原因と対応策をまとめました。
時期がちょっと早かった
離乳食を始める条件のひとつに「スプーンを舌で押し出さない」というのがあります。
赤ちゃんには”原始反射”があります。一番メジャーなのは「モロー反射」でしょうか。赤ちゃんの周りで急に音を立てるとビクッとして、両手を伸ばして抱きしめるような格好をする反射です。このように、赤ちゃんには生まれつき反射的にする行動があるのです。
固形物を舌で押し出そうとするのも反射のひとつ。固形物を間違って食べてしまわないように押し出すんです。この反射がなくなったころが、離乳食を始める目安になります。
反射がなくなってもスプーンを押し出す子もいますが、あまりにも押し出しがひどいようなら、ちょっと早かったのかもしれないと思って一週間くらい見送ってみましょう。
”食べ物”が嫌
初めて口に入ってきたおっぱいやミルク以外のものに拒否反応を起こしている可能性があります。大人でも初めて食べるものって怖いですからね。
最初は本当に液体に近い状態からスタートしてみてください。10倍がゆなら最初は重湯から始めるのもいいと思います。重湯はおかゆの液体部分のことです。粒が残っていると嫌がることもあるので、しっかり裏ごししてあげましょう。
食べ物ではなくても、スプーンの感触が嫌だという赤ちゃんもいます。金属製よりはプラスチックの方が舌触りがいいです。木のスプーンはぬくもりがあっていいですが、木独特の香りが気になる赤ちゃんもいるようです。
大きさが合っていない場合もあるので、スプーンを何種類か試してみるといいですよ。
生活リズムが整っていない
育児書には、「離乳食を先に上げて、そのあとに授乳するように」と書かれています。先に授乳してしまうとお腹がいっぱいになって離乳食を食べてくれなくなります。でも、おっぱいを欲しがって泣いてしまう赤ちゃんも多いです。
まず授乳のリズムが整っているかどうかを確認してみましょう。
生後3ヶ月くらいまでは欲しがったらあげるという頻回授乳をしていたはず。赤ちゃんの成長具合にもよりますが、生後3ヶ月を過ぎたら徐々に授乳間隔が空いて、生活リズムが整ってきます。
離乳食は生活リズムが整ってきて、赤ちゃんのお腹が空いたタイミングでピタッとあげられるとベストなんです。欲しがったらあげる「ちょこちょこ飲み」がまだ頻繁にある場合は、少し授乳間隔をあけてみましょう。
いまは離乳食よりもおっぱいやミルクが栄養の中心。体重が減ってしまって心配になるようだったら、無理せず頻回授乳を続けても。
赤ちゃんにとって授乳タイムはとっても安心できる時間。急に授乳回数を減らすと、赤ちゃんも戸惑ってしまいます。様子を見ながら徐々に離乳食に移行していけるといいですね。
感覚があきすぎると今度はお腹が空いて、手軽なおっぱいやミルクが飲みたくなります。機嫌が悪くならないうちにタイミングを見て離乳食をあげてみてください。
慣れないうちは、離乳食を作っているうちに機嫌が悪くなってしまうこともあるかもしれません。フリージングのストックなどをうまく利用してみてくださいね。
あまりに暴れて困ってしまうようなら、お腹いっぱいにならない程度に先に授乳してもOKです。赤ちゃんもママもリラックスした状態で離乳食を楽しめるのが一番です。
椅子に座るのが嫌
離乳食のときにはハイローチェアやバンボに座らせて食べさせる人も多いですね。普段から座り慣れている子なら大丈夫だと思いますが、離乳食を始めたからといって急に椅子に座らせてしまうと怖がってしまう子もいます。
最初のうちはママの抱っこで食べさせてあげると安心。
横抱きにして授乳の時よりは少し体を起こしてあげます。慣れてきたら少し後ろに傾けた姿勢でひざに乗せてあげると食べやすくなります。角度は、口を開けたときに舌がほぼ水平になるような感じ。背中をしっかり支えてぐらつかないようにするのがポイントです。
10倍粥が苦手
意外と多いのが、おかゆを食べてくれなくて離乳食が進まないというもの。初っ端でつまずいてしまうとママもつらいですね。
でも、最初はおかゆでなくてもいいんです。海外ならお米はありませんもんね。アジア圏はやはりお米のおかゆから始めることが多いですが、欧米だとじゃがいもや小麦粉の一種を使ったおかゆ、野菜や果物のすりつぶしを食べさせるんです。
主食だから、日本人としておかゆから始めなきゃいけないような気がしちゃうんですけど、そんなことはありません。たとえば米と同じ炭水化物から始めたいと思えば、芋も炭水化物です。かぼちゃのような甘味のある野菜を先に与えて成功したママもいます。
野菜に慣れてきたら、少しおかゆに混ぜてあげるとすんなり食べてくれることもあります。いつかはおかゆ単品でも食べてみてほしいものですが、焦らずじっくりと赤ちゃんのペースで進めていけばいいんです。
あと、赤ちゃんは気まぐれなので、日を置いてあげるとパクパク食べ始めることもあるので、違う日にトライしてみてください。
次のステップへ進むポイント
- 7ヶ月ごろになり、口を閉じてごっくんできる
- 1回の離乳食を10さじ程度食べられる
- 1日2回の離乳食を嫌がらずに食べる
赤ちゃんの様子にもよりますが、だいたい上記3つをクリアしていたら次のステップへ進むことができます。10さじ食べていなくても、機嫌よく食べているようであれば次のステップに進んでみるなど臨機応変に。
朝の離乳食を少しだけ次のステップに変えてみるなど、少し様子見をしてあげる感じで進めてみましょう。
とにかく離乳食はあせらずじっくり、食べることの楽しみを教えてあげることが大切。ママが離乳食を楽しみましょう!