断乳はママにとっても子どもにとっても試練。
突然おっぱいを失った絶望で泣き叫ぶ子どもを見て、胸が張り裂けそうになります。
断乳してからしばらくは子どもが甘えん坊になったり、情緒不安定になったりして、
「私、間違っていたのかな」
「私のわがままで断乳してしまった」
「もっとたくさんおっぱいあげたかった」
と後悔してしまうママも多いです。
さみしさや後悔でたまらなくなってしまったら、どう乗り越えていけばいいのでしょうか。
悲しくても、日にちがたてば忘れてしまう
うちは上の子も下の子も卒乳ではなく断乳です。
上の子は生後10ヶ月、まだつかまり立ちの頃に断乳をしました。
本当は1歳の誕生日頃にしようと思って、カレンダーに丸をつけて「この日におっぱいバイバイだよ」と話しかけていたのですが、私が薬を飲むことになってしまい、急に日にちを変更してしまったんです。
泣き叫んで、布団の上を転げ回って、かなりかわいそうでした。
「嘘つき!!」
と責められているようで、むすめの泣き声を聞くのが本当につらかった。
でも、いまむすめに話を聞くと、自分がおっぱいを飲んでいたことなんてまったく覚えていません。
そういえば断乳から1ヵ月くらい経った時、お風呂の中でおっぱいをつまんでケラケラ笑っていました。
どんなにつらくても、日にちがたてば忘れてしまう。
寂しいけれど、そんなもんなんですよね。
おっぱい以外のふれあいをお互いに見つけよう
おっぱいというつながりがなくなって、さみしかったり、悲しかったりするのは赤ちゃんだけではありません。
ママだって、さみしいし、悲しい。
お腹の中でつながっていた赤ちゃんが自分にぴったりくっついて、自分の体でできたものを吸っている……これ以上ない喜びですよね。
おっぱい求めてハイハイしてくる姿、よじのぼって自分で服をめくろうとする姿、吸っている間の満足そうなうれしそうな顔……とってもかわいいですよね。
ママだって、赤ちゃんにおっぱいをあげなくなると、なんだかぽっかり穴が空いた気がして、なんか寒いんです。
勝手です。
自分で選んだんだろ。
なら断乳しなければ良かったじゃないか。
卒乳するまで待てば良かったのに。
わかってます。そうなんです。
でも、断乳してしまった。
その事実は変わらない。
ここから戻ろうとしても、戻ることはできません。
断乳後に後悔して授乳を再開するママもいますが、またいつかおっぱいから卒業する日が来ます。
その時には赤ちゃんが自分から納得してやめる「卒乳」かもしれない。
けれど、どちらにしてもやっぱりどこか切なさや寂しさが残ります。
おっぱい以外のふれあい方をきちんと見つけること。
これが一番の薬です。
授乳ほどぴったりとくっつくことはできないかもしれない。
それでも、ぎゅっと抱きしめる、おでこにキスをする、目を見て笑って話しかける……なんでもいいからスキンシップをしっかりとすること。
おっぱいはなくなってしまったけれど、ママはいつだってそばにいて、いつだって見守っていて、いつだってあなたの味方。
それを全力で伝えることです。
おっぱいをやめるのは、赤ちゃんの安心できる場所を取り上げ、赤ちゃんの信頼を裏切ること。
厳しいことを言う人もいるかもしれません。
でも、赤ちゃんのことを大事に考えているママであれば、おっぱい以外にも赤ちゃんの安心できる場所を与えてあげられるはず、おっぱいだけが赤ちゃんとの信頼の絆ではないはずです。
自分を責めすぎないで笑って子育てしよう
これは、子ども二人を卒乳ではなく、断乳でおっぱいをやめさせてしまった自分への慰めかもしれません。
私だって本当はもっと長く授乳を続けたかった。
とくにむすこは、思う存分気の済むまでおっぱいを飲ませ続けるつもりでいました。
無理だった。
自分が笑って授乳できなくなってしまった。
あんなに母乳育児にこだわって、おっぱいを出すためにがんばってきたのに。
幸せだったはずの授乳時間が苦痛で仕方がなくなってしまったんです。
笑って子育てするために、一番大事な授乳を捨てるしかなかった。
断乳した今、つらい時期を乗り越えたむすこがかわいくて仕方がありません。
私を求めて一生懸命ハイハイしてくる姿は、断乳する前も後も変わりなく、むしろ断乳後の方がいとしく感じます。
「あなたを裏切って、おっぱいをやめてしまったママを許してくれてありがとう。それでも愛してくれてありがとう」
泣きそうになりながら、毎日ぎゅっと抱きしめています。
断乳することはさみしいこと。つらいこと。
でも、断乳してよかったこともたくさんある。
これからむすこは自分の力で立って、歩き出すようになります。
ついこの前までおっぱいを飲んでいたように思えるむすめも4月から幼稚園に入園します。
子どもはどんどん大きくなって、ママの手を離れていく。
後悔するよりも、子どもの”いま”を大事に、かけがえのない時間を大切にしていきたいですね。